効果的なマーケティングの第一歩、購買意思決定プロセスを知ろう
こんにちは、BRMz共同代表、中小企業診断士の下司(げし)です。
自社の商品やサービスを売るために、どのような手を打てばよいのか?
ビジネスに携わる人であれば誰しもが悩む問題です。
その答えは、消費者が持っています。
つまり、この問題には消費者視点という基本に立ち戻って考えることが大切です。
この記事では、消費者が商品やサービスを購入するまでにいたる行動、「購買意思決定プロセス」の基本について解説をします。
この記事を読み、自分が狙っている消費者の購買意思決定プロセスを考え、効果的なマーケティング施策へとつなげていってください。
購買意思決定プロセスがなぜ重要か
普段、皆さんは何を考えて、購入をしていますでしょうか?
最近購入したどんなものでも良いので思い浮かべてみてください。
例えば、洗濯機を購入したとしましょう。
実は、洗濯機を買うだけでもたくさんの意思決定がされています。
・どこで買うか
・予算はいくらか
・どの店舗で買うか
など、たくさんの意思決定の末、あなたは数ある商品の中からそのアイスクリームを選んでいるわけです。
逆に、売る側からすると、その意思決定プロセスを把握しておけば、自社の商品に誘導させるための施策を打っていけるわけです。
価値観が多様化している現在では、消費者層によって意思決定プロセスも様々です。
そのため、意思決定プロセスの分析は難しくなっていますが、そこを把握できると大きな強みになります。
購買意思決定プロセスの基本
購買決定プロセスの基本は、マーケティングの神様ことP・コトラー氏が提唱した5段階の購買意思決定プロセスになります。
●P・コトラーが提唱した購買意思決定プロセス
①問題認知
②情報探索
③代替品評価
④購買決定
⑤購買後の行動
それぞれのプロセスについて簡単に解説をします。
①:問題認知
問題認知とは、消費者が購買行動を起こす際には、自分自身や自社の抱えている問題やニーズを意識するプロセスです。消費者の購買行動はこのプロセスから始まります。
②:情報探索
問題が認識されると、消費者はその問題やニーズの解決方法について情報を収集します。最近では、Web検索やSNS、口コミなどのインターネット上で情報を集めることが増えてきています。
情報探索のプロセスにかける注力度は商品によって異なります。高級車や不動産、高級腕時計などの価格が高く、購買頻度が低いものは一般的に注力度が高くなります。
③:代替品評価
消費者は収集した情報をもとに、自身の抱える問題やニーズを解決できる商品・サービスを比較して評価するプロセスに移ります。安さ、品質、ブランド力などの評価基準は見込み客が重要視するポイントによって異なります。
④:購買決定
代替品評価の結果、最も高い評価を得た商品やサービスが購入にいたる段階を購買決定プロセスと言います。このプロセスでは、確実に購買行動につなげることが大切です。例えば、品切れで納品まで時間がかかる、Webで購入できない、購入手続きが煩雑などの問題があると直前で購入をストップしてしまう危険性がありますので注意しましょう。
プロセス⑤:購買後の行動
購買後の行動とは、消費者がその商品やサービスを実際に使って得られた価値や体験を評価し、「この商品やサービスの購入は本当に正しかったのか」を考察します。購入前の期待値よりも実際に使用した時の価値や体験が上回れば消費者満足度は高くなり、その逆だと低くなります。消費者満足度を高く維持できると、その消費者はリピーターとなり、消費者ロイヤルティのレベルが上昇します。また、高い満足度を得られた消費者は、口コミなどを通じて他者へ紹介をしてくれるため、見込み客の増加にもつながります。そのため、「買ってもらったら終わり」ではなく、購買後の行動にも着目をしましょう。
その他の購買意思決定プロセスのモデル
購買意思決定プロセスは様々なモデルが存在します。
ここでは代表的な3つのモデルについて簡単にご紹介していきます。
モデル①:AIDMA
AIDMAは、購買意思決定プロセスを次の5段階に分けた基本的なモデルで、新しく提唱されてきたモデルのベースとなっています。
・Attention(注意):商品・サービスを認知する
・Interest(興味):商品・サービスに対して興味を抱く
・Desire(欲求):商品・サービスに対しての購買欲求が高まる
・Memory(記憶):欲しいと思った商品・サービスの購買を検討
・Action(購買):実際に商品・サービスを購買する
モデル②:AISAS
AISASは、インターネット上での購買意思決定プロセスに着目したモデルです。
・Attention(注意):商品・サービスを認知する
・Interest(興味):商品・サービスに対して興味を抱く
・Search(検索):商品・サービスの情報をネットで検索する
・Action(購買):実際に商品・サービスを購買する
・Share(共有):商品・サービスを利用した感想や評価をSNSなどでシェアする
モデル③:DECAX
DECAXとは、2015年に電通より提唱された比較的新しいモデルでコンテンツマーケティングに対応した購買意思決定プロセスです。
・Discovery(発見):消費者が自ら情報を取りに行く
・Engage(関係構築):消費者と良好な関係を構築する
・Check(確認):消費者が良好な関係にある企業の商品やサービスを確認する
・Action(行動):消費者が商品やサービスを購入する
・eXperience(体験):消費者が商品やサービスを体験し、シェアする
まとめ
消費者の購買意思決定プロセスを知ることは、効果的なマーケティング施策を展開する上でとても大切です。これまで試してきた施策がイマイチであるなら、一度、顧客視点に立ち戻って、購買意思決定プロセスを見直すと良いかもしれません。
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