言葉に説得力を持たせるために大事なこと

こんにちは!BRMzの川村匡弥(かわむら まさや)です。

先日、説得の三要素としてエトス(信頼)、ロゴス(論理)、パトス(感情)という3つの観点をご紹介しました。どれも非常に重要な要素であることは間違いないんですが、この中から1つ、最も大事なものを選べと言われたら、みなさまはなにを選びますか…?今日はそんなお話です。

信頼こそすべての土台である

私が3つの中で一番重要だと思っているもの、それはエトス、すなわち信頼です。

ご自身のことを振り返ってみましょう。信頼がない人から、いくら論理的で情熱に訴えかける話をされても、聞く耳持ちませんよね??例えば、よく納期遅延を起こす取引先が新しい製品を生産する準備が整ったから使ってくれ、と言ってきたら?例えば、約束をしたのに数日たったら忘れているような上司から、「ルールだから絶対に守るように!!」と言われたら?

このように、自分が「この人は信頼できるかな?」というのはよく考えますが、一方で「自分は信頼に足る人物になっているか?」という点はチェックできているでしょうか?

信頼の種類

信頼は、大きく2つにわけることができると考えられます。それは、人間的信頼と能力的信頼です。

人間的信頼は、「この人の言うことなら信じられる」と言えるかどうか。一方で能力的信頼とは、「この内容なら信じられる」というようなもの。簡単に言ってしまえば、人間的信頼は「誰が言うか」、能力的信頼は「何を言うか」、と考えてよいでしょう。

例えば、中学時代から仲の良い、信頼できる会社員の友人がいたとして、会社の経営の悩みを相談し、アドバイスをもらおうと思うでしょうか?もちろん、ご友人の専門分野の内容をあなたが求めているのであればいいのでしょうが…これは人間的信頼はあるが能力的信頼がない、と言えます。

また、例えば国立大出身で外資系大手コンサルティング会社に勤務してパートナー(部長級)まで勤めた後、独立をしてフリーのコンサルタントをしている人がいたとしましょう。能力的には申し分ないですが、非常に高圧的な態度、かつできなかったときに「だから経営がうまく行かないんですよ!」なんて怒ってくる人だったとしましょう。この人と、付き合いたいと思いますか…?これは能力的信頼はあるが、人間的信頼がないパターンと言えます。

これらの例からわかるように、能力的信頼と人間的信頼はどちらかがあればOK、というものではなく、どちらも満たす必要があります。

信頼を得るために

とはいえ、能力的信頼と人間的信頼どちらも一気に獲得する、というのはなかなか難しいことです。そこでお勧めするのは、まずは人間的信頼を勝ち取ることです。

どうすれば信頼を得ることができるのか、なんて普段あまり考えたことないかもしれませんが、大事なのは「信頼できる人」の要素を自分に取り入れることです。

人間的に信頼できる人の共通点

公認会計士で数多くの企業にコンサルティングを行っている藤田耕司さんという方がいらっしゃるのですが、その方が「信頼できる人とはどんな人か?」ということをテーマに、何百人もの人にアンケートをしてみたそうです。そこで出てきたの回答をまとめるとは、以下に集約できたそうです。

  • 一貫性のある人
  • 根源的欲求を満たしてくれる人
  • 公欲が強い人

一貫性は、「約束を守る」ということです。例えば、朝会や従業員の人たちの前で宣言したことを、三日坊主でやめてしまっていませんか…?部下には時間を守れと言っているのに、会議の時間をオーバーしても話続けていたりしませんか…?

根源的欲求とは、「褒められたい」や「認められたい」、「成長したい」という欲求を指します。そういった欲求を満たしてあげるような行動を取れていますか?部下や同僚の仕事に対して、叱るばかりで褒めることを忘れていませんか?「こいつは○○が得意な奴だから」といって、いつも同じ仕事ばかりを任せて、その人の成長機会を奪ってはいませんか…?

公欲とは、私欲の対義語です。つまり、自分の利益のためではなくて、会社や従業員、社会のために行動をしていますか?ということです。部下や従業員を自分のモノのように扱っていませんか…?今取り組もうとしている行動は、どれくらい社会に貢献できそうですか…?

信頼は、築くまでに時間がかかり、壊れるのは一瞬です。日々、コツコツ自分の行動を振り返るのがとても大事ですね。

無意識にできる状態を目標に!

これらは、「恥ずかしい」「めんどくさい」「やってみるのが怖い、リスクが大きい」といった感情が邪魔をしてなかなか取り組めないことが多いです。また、一度にたくさんのポイントを改善しようとすると、「もうヤダ!」となってしまうこともよくあります。なので、まずは改善ポイントを1つ決め、仲間やコーチを付け、「健康的な強制力」が働く場に身を置くのがベターです。

同じ思いを抱えた仲間と月に1回「どうだった??」と振り返る、またはコーチやコンサルに月に1回報告をしてみる、そんなことだけでも、徐々に意識が根付いていきます。そして、「意識してできる状態」から、「意識しなくてもできる」状態になったら、次の改善ポイントに取り組むとよいでしょう。

この方法は、他のことでも同じです。例えば経営計画通りに事業を進めたいと思っているならば、月に1回でも、強制的に振り替える場を作ることで、現在位置の確認と早期の軌道修正が可能になります。一人ではそういった時間を作るのが難しい、時間を作っても軌道修正の方法がわからない、というのであれば、私たちのようなプロと一緒にやる方法もあります。

BRMzは戦略立案だけでなく実行支援まで行っているので、以上のようなお困りごとにも対応することが可能です。興味があったらお気軽にお声掛けくださいね!

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