顧客視点でビジネスモデルを見直そう!
こんにちは、BRMz共同代表、中小企業診断士の下司です。
経営者と話をしていると、「新しい取り組みを始めたい、でも何から始めるべきか分からない」という声をよく耳にします。
他にも、「こんなことをすればよいのではないか?」とすでにいくつかのアイデアを持っているものの、どれが最善の策なのか方向性を決めきれずになかなか前に進めない状況に陥っている場合もあります。
そういう時は、一歩下がって俯瞰的に会社を分析してみましょう。
・自社の強みは何か。
・我々の顧客は誰か。
・その顧客はなぜ自社の商品やサービスを購入してくれているのか。
自社のビジネスモデルやコアコンピタンスが理解できると、自然と次の打ち手が決まっていきます。
では、どのように理解を深めていけばよいか。
大切なのは、外に目を向けること、特に自分たちの顧客の立場に立って考えることです。
要は、顧客視点。
使い古された言葉ですが、意外と忘れがちです。しかし、言わずもがな非常に重要な視点です。
そこで、この記事では、改めて顧客の視点に立って自社を見てもらうきっかけとなる考え方を提供したいと思います。ぜひ参考にしてください。
顧客視点の重要性を再認識する
顧客視点という言葉はかなり昔から使われています。逆に当たり前すぎて、キーワードとして頭に残っていない人もいるかもしれません。
「企業は製品やサービスを通じて顧客に価値を提供し、顧客はその価値の度合いに応じて企業に報酬を支払う」
これがビジネスの基本とすると、顧客が何に価値を感じるか、つまり、顧客視点に立って考えることが重要なのは言うまでもありません。
しかし、普段の業務に没頭していると、意外と忘れがちなのが顧客視点です。
「今後、どのように事業を進めていくべきか」「今年の業績が落ちた、なぜだろうか」、このような疑問が発生した時、多量の内部資料とにらめっこしていないでしょうか。これらの疑問の答えを見出すには、内部ではなく外に目を向け顧客視点をよって分析する必要があります。
課題が発生したら顧客視点に立つ、この思考を身体に染み込ませるようにしてください。
顧客視点に立った自社分析フレームワーク:4C分析
皆さん、4C分析をご存じでしょうか。似たような分析として、4P分析はよく耳にすると思います。これらの違いはご存じでしょうか。
4P分析(Product、Price、Place、Promotion)は、自社視点から自社の製品やサービスなどを分析するフレームワークです。一方で、4C分析(Customer value、Cost、Convenience、Communication)は顧客の視点から自社の製品やサービスを分析するフレームワークになります。
4C分析について解説します。
・Customer Value(顧客にとっての価値):自社の製品やサービスが顧客に提供している価値
製品やサービス自体の機能やコンテンツはもちろんですが、そこから生まれる体験価値も含まれます。例えば、お洒落な飲食店であれば「非日常的な空間」や「友人との特別な時間」などが体験価値の1つの例となります。
・Cost(コスト):顧客が自社の製品やサービスを購入する際のコスト
製品やサービスを購入する際の金銭的な費用のことです。
・Convenience(利便性):顧客が自社の製品やサービスの使いやすさ
製品やサービスそのものの使い勝手の良さに加えて、アフターサービスの充実や廃棄のしやすさなども含まれます。顧客が製品やサービスを購入して捨てるまでの一連の流れを総合的に考えます。例えば、特定の場所でしか購入できない、購入までに多くのプロセスを経る必要があると利便性は低下します。
ECサイトで購入する際、個人情報やアンケートの入力が多いと煩わしく感じて、途中でやめてしまったことはありませんか。このようなケースを減らすためにも、顧客が購入しやすい簡略化したプロセスを作っておく必要があります。
・Communication (コミュニケーション):自社と顧客の相互の情報交換ができているか
自社から適切な情報提供ができているか、顧客からフィードバックを得られているか、など双方向で恒常的なやりとりができているかについて考えます。
自分たちがどのような方法で顧客とコミュニケーションをとっているか改めて確認してみましょう。そして、そのコミュニケーションの量と質を高める方法を議論すると良いでしょう。
改めて「顧客視点」を考えてみましょう
社会がどれだけ変化しようと、ビジネスにおける顧客視点の重要性は変わりません。世の中に存在する様々なマーケティングの考え方は顧客視点を起点に組み立てられていますし、今後生まれてくる新しいマーケティングの考え方においても、顧客視点が抜け落ちることは無いでしょう。
「自分たちの顧客って自社のどんなところに価値を感じてくれているのか」
この疑問を整理していくと、自然と自社の強みが分かり、将来のビジネス展開のヒントになるはずです。ぜひ一度、取り組んでみて下さい。
また、顧客視点での議論をする際には第三者のアドバイスを取り入れることも有効です。複業集団BRMzには、多様な業界・業種の出身者が参画しており、経営の専門家による戦略立案から実行までお手伝いすることができます。全員が経営全般を体系的に学んだ中小企業診断士であり、企業で培ったスキルや経験を事業者の皆様のご支援に活かしています。
「そうはいっても、何から相談すればよいかわからない・・・!」
「どこからどこまでの仕事を任せられるのか見極めたい」
そんなところからのスタートでも結構です。
まずは、BRMzまでお気軽にご相談ください!